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長野県で中古住宅を売る方へ|インスペクション・瑕疵保険で合計最大10万円補助

不動産売却について

専務取締役 福井 庸介

筆者 専務取締役 福井 庸介

不動産キャリア25年

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2026年7月24日現在

長野県で中古住宅を売る方へ
インスペクション・瑕疵保険で合計最大10万円補助

長野県内で中古住宅や相続した空き家を売却するとき、 「建物が古いため買主に不安を持たれないか」 「引渡し後に雨漏りや建物の不具合を指摘されないか」 と心配される方は少なくありません。

長野県では、中古住宅の流通を促進するため、 インスペクション(既存住宅状況調査)費用既存住宅売買瑕疵保険料の一部を補助する 「あんしん空き家流通促進事業」を実施しています。

条件を満たせば、インスペクションで上限5万円、 瑕疵保険で上限5万円、 合計最大10万円の補助を受けられる可能性があります。

先に結論 インスペクションだけで10万円が補助される制度ではありません。 インスペクション費用と既存住宅売買瑕疵保険料について、 それぞれ対象費用の2分の1以内、上限5万円が補助され、 両方を利用した場合に合計最大10万円となります。

補助金はいくら受けられる?

既存住宅状況調査 上限5万円 調査費用の2分の1以内
既存住宅売買瑕疵保険 上限5万円 保険料の2分の1以内
2つを利用した場合
合計最大10万円
※実際の補助額は、対象経費や申請内容によって異なります。

例えば、対象となるインスペクション費用が8万円の場合、 補助額はその2分の1となる4万円です。 費用が12万円の場合でも、補助上限は5万円となります。

瑕疵保険についても同じ考え方で計算されます。 必ず10万円が支給されるわけではなく、 実際に支払った対象経費に応じて補助額が決まります。

売却前でも申請できる可能性があります

この制度の重要なポイントは、 まだ買主が決まっていない中古住宅でも、 売主が申請できる可能性があることです。

売主が申請する場合は、媒介契約書などによって 「居住を目的とした売買に供する住宅」であることを 確認できれば、補助対象となる可能性があります。

つまり、売却活動を開始した後、 買主に建物の状態を説明しやすくするために インスペクションを実施する方法も検討できます。

先に調査を申し込まないでください 一般的な住宅診断や簡易検査が、 すべて補助対象になるわけではありません。 補助対象となる調査かどうかを確認せずに依頼すると、 費用を支払った後で対象外になる可能性があります。

補助対象となる住宅

主な対象は、長野県内にある中古の一戸建て住宅です。 売買後に実際に居住することを目的とする住宅で、 売却予定または売買契約締結後1年以内であることが 基本条件となります。

住宅の所在地 長野県内にあること
住宅の種類 原則として中古の一戸建て住宅
利用目的 買主が実際に居住することを目的とする売買
売却前の場合 媒介契約書などで売却目的を確認できること
売買契約後の場合 売買契約締結後1年以内であること
店舗併用住宅 店舗や事務所部分が建物全体の延べ床面積の 2分の1未満であれば対象となる可能性があります

相続した空き家も対象になる可能性があります

県外に住んでいる方が、長野県内にある実家や空き家を 相続した場合でも、その建物が過去に居宅として 使用されていたことを確認できれば、対象となる可能性があります。

住民票の写しや建物の登記事項証明書などにより、 過去に住宅として利用されていたことを確認します。

インスペクションとは?

インスペクションとは、中古住宅の建物状況を確認する調査です。 正式には「既存住宅状況調査」と呼ばれます。

所定の講習を修了した建築士である 既存住宅状況調査技術者が、建物の基礎、外壁、屋根、 室内、床下、天井裏などを目視や計測によって確認します。

主に、構造耐力上主要な部分や、 雨水の浸入を防止する部分に劣化事象がないかを調べ、 調査結果を報告書にまとめます。

売主が調査を行うメリット

  • 売却前に建物の現在の状態を把握できる
  • 買主へ建物の状態を説明しやすくなる
  • 修繕して売るか、現況のまま売るかを判断しやすくなる
  • 売主と買主の認識違いを減らしやすくなる
  • 中古住宅を検討する買主の安心材料になる
建物の品質を保証する検査ではありません インスペクションは、建物を解体して内部まで確認する 精密検査ではありません。目視できない部分を含めて、 建物に欠陥が一切ないことを保証する制度ではありません。

劣化が見つかったら修理が必要?

インスペクションで劣化や不具合が見つかっても、 必ず売主がすべて修理してから売却しなければならない わけではありません。

不具合の内容を買主へ適切に説明し、 現況のまま引き渡す条件で売却する方法もあります。 一部だけ修繕する、価格へ反映する、 建物を解体して土地として売却するなど、 物件によって適切な方法は異なります。

ただし、把握している雨漏り、シロアリ被害、 建物の傾き、給排水設備の不具合などを 買主へ説明せずに売却すると、引渡し後のトラブルに つながる可能性があります。

既存住宅売買瑕疵保険とは?

既存住宅売買瑕疵保険は、中古住宅の検査と保証を 組み合わせた保険です。

売買後に保険対象となる建物の不具合が見つかった場合、 保険契約の内容に応じて補修費用などが支払われることがあります。

ただし、すべての不具合が補償されるわけではありません。 保険期間、保険金額、免責金額、対象部分などは 加入する商品によって異なります。

また、保険加入には住宅の検査が必要となり、 建物の状態によっては補修後でなければ加入できない場合や、 加入自体が難しい場合もあります。

補助対象外になりやすいケース

  • マンションやアパートなどの共同住宅
  • 事務所や店舗として使用することを目的とした建物
  • 店舗・事務所部分が延べ床面積の2分の1以上の併用住宅
  • 別荘として使用することを目的に売買する住宅
  • 補助対象基準を満たさない簡易的な住宅診断
  • 既存住宅状況調査技術者ではない者が行った調査
  • 支払者や支払先を確認できる書類がない場合
  • 受付終了後や予算終了後に申請した場合

特に注意が必要なのは、 「既存住宅現況検査」という名称の検査です。 長野県のインスペクション補助金では、 現在「既存住宅状況調査」のみが対象とされており、 既存住宅現況検査は対象外です。

2026年度の申請期間

申請受付期間 2026年4月30日から2027年3月15日まで

インスペクションについては、 2026年4月7日以降に実施した調査が対象です。

既存住宅売買瑕疵保険については、 2026年4月7日以降が保険始期となっているものが対象です。

申請は先着順で、県の予算額に達した場合は、 受付期間の途中でも募集が終了する可能性があります。

補助金申請の流れ

1 売却方法と
対象条件を確認
2 対象となる調査
または保険加入
3 必要書類をそろえて
県へ申請
4 交付決定後に
補助金を請求

主な必要書類

  • 補助金交付申請書兼実績報告書
  • 住宅の所有者を確認できる書類
  • 居住用住宅であることを確認できる書類
  • 媒介契約書または売買契約書の写し
  • インスペクションの調査報告書
  • 調査費用や保険料を支払ったことが分かる書類
  • 既存住宅状況調査技術者の登録証等の写し
  • 瑕疵保険を利用する場合は保険証券の写し
費用の支払名義に注意 原則として、申請者本人が調査費用や保険料を 支払ったことを確認できる必要があります。 家族名義で支払った場合は、申請者からその家族へ 同額を支払ったことが分かる振込記録などを 求められることがあります。

インスペクションを実施すべき住宅とは

補助制度があるからといって、 すべての中古住宅でインスペクションを実施した方が よいとは限りません。

比較的築年数が浅い住宅、修繕履歴が残っている住宅、 建物を利用したい買主が見込まれる住宅では、 調査結果が売却時の説明材料になる可能性があります。

一方で、老朽化が著しく、土地としての売却が現実的な住宅や、 解体を前提に売却する住宅では、 調査費用をかける必要性が低い場合があります。

まず不動産会社に査定を依頼し、 建物を中古住宅として売るのか、 古家付き土地として売るのか、 解体して更地にするのかを検討したうえで、 インスペクションの実施を判断することが重要です。

よくある質問

Q.まだ買主が決まっていなくても対象ですか?
売主の場合は、媒介契約書などで売却目的の住宅であることを 確認できれば、対象となる可能性があります。
Q.相続した空き家も対象ですか?
過去に居宅として使用されていた長野県内の一戸建てであれば、 対象となる可能性があります。
Q.別荘も対象ですか?
別荘として利用する目的の売買は、原則として対象外です。 過去に別荘だった建物を、買主が居住用として購入する場合は、 対象となる可能性があります。
Q.調査をすると必ず高く売れますか?
必ず高く売れるわけではありません。 調査結果は買主への説明材料になりますが、 売却価格は立地、築年数、建物状態、土地条件、 市場需要などを含めて決まります。

まとめ

長野県の「あんしん空き家流通促進事業」では、 インスペクション費用の2分の1以内、上限5万円と、 既存住宅売買瑕疵保険料の2分の1以内、上限5万円が 補助されます。

両方を利用した場合は、 1戸当たり合計最大10万円の補助を受けられる可能性があります。

ただし、対象住宅、調査者の資格、調査内容、 実施日、保険始期、申請時期、支払名義などに 細かな条件があります。

費用を支払った後に補助対象外とならないよう、 調査を申し込む前に、不動産会社や住宅所在地を管轄する 長野県建設事務所へ確認することをおすすめします。

制度に関する注意事項
本記事は2026年7月24日時点の長野県公表資料をもとに 作成しています。補助制度の内容、予算状況、必要書類、 受付期間は変更される場合があります。申請前に必ず 長野県公式ホームページで最新情報をご確認ください。
長野県「あんしん空き家流通促進事業」公式ページ

長野県内の中古住宅・空き家を売却する方へ

インスペクションを行うべきか、 現況のまま売却するべきか、 修繕や解体を行うべきかは、物件ごとに異なります。

株式会社Be-Styleでは、長野県内の中古住宅、 相続不動産、空き家の査定・売却相談に対応しています。

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