
長野市で相続した実家を放置するとどうなる?空き家の7つのリスクと対策【2026年版】
長野市で相続した実家を放置するとどうなる?空き家の7つのリスクと対策【2026年版】
更新日:2026年8月7日
「長野市の実家を相続したけれど、自分は住まない」「荷物も多く、何から手を付ければいいか分からない」――このような理由で、実家がそのまま空き家になっているケースは珍しくありません。
しかし、相続した実家は、何もしなくても維持費・税金・管理責任が続きます。さらに、建物の老朽化が進めば「売りたい」と思った時に修繕・解体費用が増えたり、行政上の措置の対象になったりする可能性もあります。
相続した実家を放置する7つのリスク
リスク1|固定資産税と維持管理費は、空き家でもかかる
実家に誰も住んでいなくても、不動産を所有している限り、原則として固定資産税等の負担は続きます。さらに空き家の場合、庭木・雑草の処理、建物の点検、冬季の積雪や凍結への対応、火災保険など、税金以外の維持費も必要になります。
特に長野市では、地域によって積雪量や凍結環境が大きく異なります。長期間現地を確認していない実家では、雨漏りや凍結による設備トラブル、庭木の越境などが起きていないか確認が必要です。
リスク2|「管理不全空家等」に判断される可能性がある
2023年12月施行の改正空家法により、特定空家等になる一歩手前の状態として「管理不全空家等」という仕組みが設けられました。
長野市でも、適切な管理が行われず、そのまま放置すると特定空家等になるおそれのある空き家について、管理不全空家等として所有者等への指導を行い、改善されない場合には勧告を行う仕組みが示されています。
リスク3|勧告を受けると住宅用地特例から外れる可能性
住宅が建っている土地には「住宅用地特例」があり、固定資産税の課税標準について、小規模住宅用地(200㎡以下の部分)は原則6分の1、一般住宅用地は原則3分の1となる軽減措置があります。
しかし、管理不全空家等または特定空家等について、市から必要な措置をとるよう勧告を受けると、この住宅用地特例の対象から除外される場合があります。
「壊すと固定資産税が上がるから、とりあえず古家を残す」という考え方だけで放置することは危険です。建物の状態と土地の利用価値を比較し、売却・活用・解体のどれが適切か判断する必要があります。
リスク4|屋根・外壁・樹木の事故で責任を問われる場合がある
老朽化した建物では、強風や大雪などをきっかけに屋根材や外壁材が落下する、庭木が倒れるといった事故が起こる可能性があります。
民法717条では、土地の工作物の設置・保存の瑕疵によって他人に損害が生じた場合、占有者や所有者に損害賠償責任が生じる場合があることが定められています。竹木についても同様の規定があります。
「遠方に住んでいて知らなかった」という事情だけで、所有者としての問題がなくなるとは限りません。定期点検が難しい場合は、管理会社や近隣の不動産会社へ管理を相談する方法もあります。
リスク5|相続登記を後回しにできない
2024年4月1日から相続登記が義務化されています。相続によって不動産を取得したことを知った相続人は、原則としてその取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。
また、2024年4月1日より前に発生した相続についても義務化の対象です。施行前から相続したことを知っていたケースでは、原則として2027年3月31日までに対応する必要があります。正当な理由なく義務を怠った場合、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
「実家は売らないから登記もしなくていい」という考え方は現在の制度では通用しません。
リスク6|時間が経つほど売却しにくくなることがある
空き家は、使用しない期間が長くなるほど必ず価値が下がる、と一律に決まっているわけではありません。土地価値が高い場所では、建物の状態に関係なく需要があることもあります。
一方で、建物を中古住宅として販売したい場合、雨漏り、腐食、設備故障、残置物の増加などによって商品性が落ちる可能性があります。その結果、当初は「中古住宅として売却」できたものが、数年後には「建物を解体して土地として売却」するしかないというケースもあります。
だからこそ「片付ける前」「解体する前」の査定が重要
実家の売却相談では、「荷物を全部片付けてから不動産会社に相談しよう」と考える方が少なくありません。しかし、査定のために家財をすべて処分する必要は通常ありません。
また、建物を先に解体すると、建物付きで購入したい買主の選択肢を消してしまうことがあります。解体補助金についても、工事契約や着工前の申請が条件となる制度があります。
リスク7|相続空き家の3,000万円特別控除には期限がある
一定の要件を満たす相続空き家を売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。2026年8月現在、この特例の対象となる譲渡期間は2027年12月31日までです。
ただし、すべての相続した実家が対象になるわけではありません。建築時期、被相続人の居住状況、売却価格、売却期限、耐震性など複数の要件があります。また、対象となる相続人が3人以上の場合は控除上限が1人あたり2,000万円となります。
長野市では老朽危険空き家の解体補助制度もある
長野市には一定の要件を満たす老朽危険空き家の解体工事に対する補助制度があります。2026年度は通常の限度額が100万円で、所得要件等を満たす場合には上乗せ制度も設けられていました。
補助制度は年度によって内容や受付状況が変わります。また、補助対象となる場合でも、原則として交付決定前に解体工事へ着手すると対象外になるため、先に解体契約を進めないことが重要です。
長野市で相続した実家、まず何をすればいい?
- 相続人と現在の登記名義を確認する
- 固定資産税の納税通知書を確認する
- 建物内外の劣化、雨漏り、庭木、残置物を確認する
- 相続登記が未了なら期限を確認する
- 解体・大規模な片付けをする前に不動産査定を取る
- 「現況売却」「リフォーム後売却」「解体後売却」の金額を比較する
- 3,000万円特別控除など税制特例の適用可能性を確認する
「売るか決めていない」段階でも査定して大丈夫です
相続した実家について最初に知るべきなのは、「この家はいくらで売れるのか」「建物を残した方がいいのか」「解体した方がいいのか」という現在地です。
市場価格が分からなければ、維持し続けるべきか、売却すべきか、家族で判断することもできません。特に長野市内でも、中心市街地、北部、南部、松代、若穂、豊野、戸隠、鬼無里など、立地によって需要や売却方法は大きく異なります。
「まだ売却すると決めていない」「荷物がそのまま」「相続登記が終わっていない」という状態でも、不動産の売却可能性や手続きの順番を確認することはできます。
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- 長野市「特定空家等及び管理不全空家等の判断基準及び手続き」
- 長野市「老朽危険空き家の解体工事補助金」
- 長野市「長野市空き家バンク」
- 法務省「相続登記の申請義務化について」
- 国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
- 国土交通省「管理不全空家・特定空家と住宅用地特例」
※制度・税制・補助金は変更される場合があります。実際の申請や売却時には最新の公的情報をご確認ください。
